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グループホームとは


認知症の方が小規模な生活の場で少人数(5人から9人)を単位とした共同住居の形態で、一日中家庭的で落ち着いた雰囲気の中で生活を送ることにより、認知症状の進行を穏やかにする形態です。
少人数の中で「慣れ親しんだ関係」をつくり上げることによって、認知症の症状を軽減し、心身の状態を穏やかに保つことができます。また過去に体験したことがある役割を与えるなどして、潜在的な力に働きかけます。こうして、失われかけた能力を再び引き出し、「その人らしく」生活することが可能になります。認知症は、集団の中で、画一的にケアを受けていると、生活そのものがケアに支配され、自己が失われていくような不安を感じます。そうした不安を感じさせないように、認知症の方を生活の主体者としてとらえ、個々の生活を重視し、残された能力を最大限に活用できるような環境を提供します。認知症の方は、過去に体験した「想い」をその暮らしの中で展開できる、家庭に近い環境を必要とします。
認知症グループホームのケアは、認知症の方が混乱しないで普通の生活を送ることができるようにすることを何よりも優先します。認知症の方が「心身の痛みを緩和し」、「心を癒し」、
「生活に満足できる」ように導きます。

グループホームの歴史


現在、世界で最も高齢者グループホームに対する取り組みが進んでいる国は、日本より早く高齢化社会に突入したスウェーデンです。そのスウェーデンでは、それまでご老人に対して人権を無視するような「強制収容」的な介護であったことが問題となり、施設から在宅への政策転換が図られるようになりました。その路線上に「グループホーム」 が誕生したのです。
日本では、平成9年に「認知症対応型共同生活援助事業」としてグループホームが国で定められ、平成12年4月に介護保険制度が導入されると、「認知症対応型共同生活介護」として居宅介護サービスの対象となりました。
グループホームは、認知症高齢者が少人数(5人から9人)を単位とした共同住居の形態で生活し、一日中家庭的で落ち着いた雰囲気の中で生活を送ることにより、認知症状の進行を穏やかにします。また家庭介護の負担軽減にもつながります。


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